海の史劇

吉村昭第二弾、「海の史劇」を読んでいます。

相変わらず会話文の殆ど無い文章は片道40分の通勤電車ではなかなか読み進みません。


が、これまた面白いです。
内容は日露戦争で戦ったバルチック艦隊vs日本海軍のお話。
巨大なロシア艦隊に貧弱な戦艦しかない日本が果敢に挑むわけですが、決してどちらかに偏った記述ではなく、日本側はもちろん、ロシアの海兵にも何となく親しみを感じます。
日本海軍も殆ど狂気に満ちた太平洋戦争時とはちょっと違っているしね(まぁ、戦争なんていつの時代も狂気に満ちているわけですが)。
それにしても、バルチック艦隊って、フィンランドの奥から出航して喜望峰周りで日本海に到達するまでなんと7ヶ月も要してるのね。
そりゃ、負けるわけだわ。