再び今週の読み物


沢木耕太郎著「深夜特急」。
文庫本で全6巻。
巻数は多いですが、1巻200ページくらいなので通勤電車だけでも2日で1冊くらいのペースで読めます。


内容はインドのニューデリーからロンドンまで路線バスだけで行けるか、ということにチャレンジする紀行文。
時代は1970年代、今ほど交通網も発達していない時代なので結構な冒険だったかも。


読み始め、「なぁんだ、仕事をおっぽり出して遊びに行っちゃうプー太郎の話か」という感じでした。
夏、北海道のキャンプ場などに行くと、こういう人一杯います。
実はおいら、こういう人たちにはあまり同調できないんですよ。
何事にも責任を持ちたくない、人から指図されたくない、そんな無責任しか感じませんから。


でも、読み進むに連れて、それだけではないということがわかってくる。
転がり込んだ売春宿で出会う子持ちで白痴の売春婦の生活。
哀れみを買うために自分の子供の手足を切り落としてしまう物乞い達。
そんなの目の当たりにしちゃったら、マジで人生観変わってしまいますね。
まぁ、それでもその人たちに何かしてやれるわけではなく、旅人は単なる傍観者に過ぎないというところはあれですが・・・。


今では世界中のバックパッカーーのバイブルともなっているそうです。
旅好きな方にはお勧めかと。