侵入者

勤め先の会社で急に仕事が忙しくなり、工場が手狭になってきたので、今日から空き家だった隣の工場建屋を借りることになったのです。

10月末に退職された御年70歳の先輩にも社長が無理を言って手伝いに来てもらい、空き家の工場の鍵を大家さんに開けてもらって、中のガラクタの運び出し作業を手伝ってもらっていたのです。

ただ、空き家の中には、ここ数年は誰もいないはずなのになぜか食事をした跡とか、エロ本とかが散乱しており、人がいた形跡があったんだそうです。


陽も暮れかけた夕方、その大先輩が、給湯室の流し台の下の戸棚を片付けようと扉を開けたその刹那、戸棚の中から・・・!!!!

いや、さすがにエイリアンではなかったですが、生きた人間が出てきたのです。
先輩、そりゃぁもう、びっくりたまげたなんてもんじゃなかったそうで、慌てて逃げ出してきました。

とっさにみんなで駆けつけました。
なぜか社長は事務所にあったエアガン(なんでそんなものが事務所にあるんだ?w)を持ちだしてる(笑)。


事情を聞くと、なんでも2週間ほど前から住み着いていたホームレスの人だったようです。
年齢は30歳前後。痩せこけて死にそうなら情けもかけようかという気にもなるんですが、肥満気味のただのグータラという感じの人でした。
大家さんから警察に通報してもらい、彼は連行されていきました。

それにしても、2週間も前から仕事をしている事務所のすぐそばにそんな人が忍び込んでいるとは考えてみれば恐ろしいことです。
全国に増えつつある空き家問題。
これは深刻な問題化もしれませんねぇ。