ばあちゃん逝く

今年の正月、見事な初日の出と共に瀕死の肺炎から復活した祖母でしたが、昨夜97年の生涯を全うして静かに旅立ちました。

明治女を絵に描いたような勝ち気な女性でしたが、初孫である私にはどこまでも優しく、2年に及ぶ寝たきりの生活の中でも、病室を訪れる度に満面の笑顔で迎えてくれました。
幼少時代、ちょっとトクホンくさい祖母の背中におんぶされて散歩に出かけて見た風景を、なぜだか今でも鮮明に覚えています。
あの時、とても大きく感じた背中は昨夜、本当に、本当に小さくなっていました。

夜明け前、東京へ移送される亡骸をまもなく新月を迎える美しい細月が東の空から見送ってくれていました。

ばぁちゃん、お疲れさん。
ゆっくり休んでくれよ。