オオハンゴウソウ

霧多布の宿を出て湿原の景色とアヤメが原の花を楽しみ、厚岸の町を過ぎたあたりでした。
突然目の前がまっ黄色。

8月も半ばを過ぎれば花はあらかた終わってしまっていますが、ここだけは別世界。
思わずバイクを止めてみた。

オオハンゴウソウという花です。
元は北米原産の多年草で、園芸用として持ち込まれたものが北海道から中部地区当たりにかけて繁殖しているようです。
一度開墾され、その後ほったらかしにされた場所に広がることが多いらしく、おそらくここも、元は牧草地か畑だったところが、放置されてしまったのでしょう。
そういう意味ではペンペン草と同じく、人間社会が衰退するところで勢いを増す植物です。
地下茎で広がり、あまりの密度の濃さから他の植物を駆逐してしまうため、はっきり言って嫌われ者。
一度繁殖してしまうと、駆除するのはかなり困難で、かつて戦場ヶ原では駆逐のために湿原に踏み込んだがために、かえって湿原を傷つけてしまったと言う苦い経験もあるようです。
そういえば、先日日光へ行ったときも、竜頭の滝周辺に結構咲いていました。


憎まれっ子、世にはばかるっていうところでしょうか。