長距離フェリー考

関東からだと北海道の倍の距離がある九州は自走ではかなり辛いものがあります。
そこで便利なのが長距離フェリー。
費用の面でもガソリン代+高速代より割安だし、事故や取り締まりに遭う危険性もない安全、安価で、大変優れたな交通機関です。
何と言っても船旅は旅情が豊かですしね。
過去5回の九州ツーリングは、川崎−日向を結ぶマリンエキスプレスを利用してきました。しかしこの航路、数年前に廃止になってしまい、今回の九州ツーリングでは、往復シャトルハイウェイラインの横須賀−大分間を利用しました。
で、このシャトルハイウエイラインなんですが、初めて利用してみてあまり観光用には向いていないような気がします。

その理由・・・

まず、発着の時間。
横須賀発は23:10、大分着が21:30。
昼間を丸一日費やしてしまいますし、見知らぬ土地に夜間に到着するというのはどうにも不安です。
おまけに今回は出発が2時間遅れ、到着はなんと5時間も遅れました。
大分港に放り出されたのは夜中の2時過ぎです。
宿は事前に予約しておいたからよいものの、これが予約が取れていなかったら大変です。
どうやらこの航路は、トラックをメインに考えられているのでしょう。
荷物を積んだトラックなら夜のうちに九州に上陸しておいて、朝一番で客先に荷物を届けられますからね。
埠頭で乗船の案内をしていた人の話でも、普段は乗用車は数台であとは殆どトラックやシャーシだそうです。


次に発着の場所。
私の自宅から横須賀まではおよそ200km。関東をほぼ横断して行かねばなりません。
高速道路も東北道(または常磐道)、首都高、横横道路と有料道路を走り繋がねばならず、マリンエキスプレスより不便になってしまいました。
到着も大分。
九州をツーリングするならやはり北部より南部を中心に走りたい。ところが大分港は日向よりも100km以上北になるわけで南下するには日向までで半日を要してしまうようになりました。
埠頭には切符を販売する受付があるだけで、おみやげ屋さんも売店もありません。
これもこの航路が観光を目的としていないせいでしょうか。

3つめは船内の娯楽の無さ。
船内には映画館もありません。最初は物珍しくあちこちウロウロするんですが、すぐ飽きます。
テレビはあるんですが、やってる番組があまり面白くないしボリューム絞っているんで映像だけ見ていてもつまらない。
北海道行きのフェリーに比べるとずいぶん殺風景です。
仙台ー苫小牧を結ぶ太平洋フェリーなんかは夜いろんなショーがあって、結構楽しめるんですけどね。

最後はバイクの場合、JAF割りが使えないっていうこと。
シャトルハイウエイラインのホームページには使えますって書いてあるのに、受付で聞いたらバイクはダメなんだと。
今回のツーリングのためにわざわざJAFに入ったのにがっかりです。
確か、マリンエキスプレスは使えたはず。


そんなこんなで今回初めて利用した横須賀−大分航路は私が知るフェリー航路の中ではイマイチでした。
マリンエキスプレス、復活しないかなぁ。