クロスカブ110(JA45)からハンターカブ125(JA55)に乗り換えたとき、正直言って「あ、これ、ちょっと失敗したかな」と思いました。
カブにしては大柄な車体、高いシート高はつま先ツンツン、ハンドル幅もオフ車並みに広いのでちびの私では両手が広がってしまいます。乗っていて私にはフィット感があまり感じられなかった。
ハンターカブならではのでっかいリアキャリアはクロスカブよりはるかに大きいのですが、逆三角形の荷かけフックが使いにくいし、重量物をリアに乗せると途端にフロントがおぼつかなくなり、純正のサイドスタンドでは駐車時にフロントが浮き上がってバイクが倒れてしまう。北海道ツーリングでは苫小牧に着いてすぐ、こりゃ危なくてかなわんってことで付けていた延長キャリアとボックスを外して家に送り返したのですが、それでもサイドスタンドでは止められず、駐車の度にセンタースタンドを上げねばならないので、これがものすごいストレスになりました。
オプションのフロントキャリアを付けたけど、高い位置にあり、ハンドルマウント(クロスカブはフレームマウント)だからなのか、1リットルの予備ガソリンを乗せただけでハンドリングが変わってしまいこれも危険。使い物にならない。
エンジンは確かにパワーは排気量の大きいハンターカブの方があるけれど、クロスカブに比べるとなんとなく雑味のあるエンジンで、メカノイズは大きいし振動もそれなりにある。ミッションもクロスカブに比べるとなんか引っかかる感じ。
チェーンケースが無いからなのか、ノンシールチェーンのじゃらじゃら音もうるさい。
デジタルメーターは高級感はあるものの、かなり下の方にあって視線移動が大きく小さいのでちょっと見にくい。
とまぁそんなわけで3年ちょっとで飽きて手放してしまいました。幸いコロナ禍で新車が手に入りにくい時期、下取りも結構いい値段で取ってもらえたのでいいんですけどね。
ただ、カブ特有のあのトコトコ走るなんとも言えない気持ちよさは忘れられず、またいつか乗りたいなぁと・・・ん?じゃぁ素のカブってどうなん?・・・ということで本日納車(笑)。
行きつけのバイク屋さんに店頭在庫で置いてあった2022年モデルです。
この色、もうないんですよね。
小さいバイク、特にカブは4輪のドライバーからは遅いバイクと思われるのか、目立たない色だとやたらと無理な追い越しされたり、直前を横切られたり、割り込まれたりするんで、できるだけ派手な色の方がいいです。
エンジンはこの年式からロングストローク化された新型。ヘッドの形がずいぶん変わりましたね。HONDAのロゴが無くなってる。
左側。無地のサイドカバーがちょっと寂しいな。いずれステッカーでも貼ってみよう。
後ろ姿。まん丸ウインカーが完全にカブ(^^;)。
この型から変わった最大点はなんといってもこのキャストホイール&チューブレスタイヤ。そしてABS付きのディスクブレーキ。パンクしても修理がしやすいってのは何よりの利点。ブレーキは前のドラムブレーキでも不満はなかったけど、より安心安全ですね。
但し、クロスカブが2ポットなのに対し、スーパーカブは1ポットです。まぁ効きに不満はありません。
そしてもう一つ大きく変わったのがこのメーターパネル。
液晶パネルが追加されて、オドメーターの他にトリップ(1個だけだけど)、時計、平均燃費、そしてシフトインジケーターが表示されるようになりました。
カブ乗りなら信号で止まった時ミッションが1速以外に入っているのに気づかず、信号が青に変わってアクセル開けても加速しねー!っていう経験が誰にもあるはず。このシフトインジケーターは大いに役立つと思います。
サイドスタンド&センタースタンドはこんな感じ。
試しにちょっと重めの荷物積んでサイドスタンドかけてみたけど、不安定になるようなことはありませんでした。これが正解だよなぁ。ハンターカブのスタンドは完全に設計不良だと思います。
微妙に前モデルから変わったのがチェンジペダル。前モデルはまっすぐの棒みたいだったですが、このモデルはV字型になってます。付け根の部分もシャフトガイドみたいなのが長くなって、シャフトの剛性が上がっているみたいです。
ステップはハンターカブやクロスカブが可倒式だったのに対してスーパーカブは固定式。最低地上高が下がりバンク角も減っているはずなので接地させない方が無難ですね。まぁステップ擦るような運転しなけりゃいいだけの話。
リアキャリアは以前のメッキから黒塗装に変わりました。黄色の車体にはこっちの方が合っていると思います。そして荷かけフックの先っちょに玉が付いているのはやっぱり使いやすい。
マフラーは黒塗装にメッキのカバー付き。黒塗装ってすぐ錆びるから嫌いなんだよなぁ。そしてリアブレーキはドラム。このドラムブレーキ、すごくコントロールしやすいと思います。そうそう、キックアームにゴムのカバーが付きましたね。
納車時、バイク屋さんでグリップヒーターとUSB電源つけてもらいました。これ、現代のバイクでは必須。自分で付けてもいいんだけど、寒い時期、プラスチックのカバーつけ外しは爪を折っちゃうことがあって嫌なので(^^;)。
さてさて、納車後一度も乗っていないのに、怒涛の部品取り付け。
まずはベトキャリ。これ無いと乗り降りするときセンターカバーを蹴っ飛ばして傷つけちゃうので真っ先に付けます。バインダーが付いているのでグローブとかはさめるし、荷掛けフックも付いているので便利です。
お次はフロントキャリア。センターのボルトを付けるのにフォークカバー取るのか?と思いましたが、外からカッターで切れば外さなくても出来ました。ステンレス製です。
フロントスクリーン。朝日風防のショートです。ロングと悩みましたが前方視界を遮られるのが嫌でこちらを選択。防風効果は予想以上。
ミラー共締めの取り付けバーとスマホホルダー。方向音痴な私には、ナビは必須ですから(^^;)。
どうしようか悩んだんだけどリアの延長キャリア。これあると後ろに箱を積んでも背中に当たらなくて快適なんです。ハンターカブはこれつけると更にリア荷重になっちゃってフラフラしちゃったけど、クロスカブは大丈夫だったんで試しに付けてみました。やっぱり大丈夫っぽい。箱は定番のアイリスオーヤマ。使いまわしです。
サイドバックサポート。ダウンマフラーなので左右にバック付けれます。
サイドカバーの取付ボルトを工具無しで手回しできるものに交換。
付けるもの付けたので、エンジンかけてみる。
カブだねぇ(笑)。爆音バイク嫌いな人でも夢見心地の明け方に聞こえてくる新聞配達のこの音を嫌な音だと感じる人はあんまりいないですよね(^^;)。
そして乗ってみる。
やっぱハンターカブよりこっちの方がいいわ。
足つきいいって、こんなに楽か?(驚)。ハンドル幅もちょうどいい。レッグシールドってこんなに効果があるのか!
シートフカフカ、サスはクロスカブよりストローク短いはずだけど乗り心地もいい。
クロスorハンターより車高が低いせいか重心も下がってコーナーも安定してる。
そして何よりエンジンがスムーズー!
前モデルからギヤ比も変わってるんですかね。クロスカブは1速だとギクシャクしちゃってたのが全然なくなったし、引っ張れるようになってる。これならスプロケ替えなくていいかも。
フロントキャリアに1リットルのガソリン携行缶積んでみたけど、ハンドリングへの影響は無し。
ヘッドライトもずいぶん明るく&照射範囲が広くなった気がします。クロスカブもハンターカブも何でこんなにって位暗くて補助灯無しではとても夜間山道なんかは走れたもんじゃなかったんです。今度のは補助灯無しで行けるかも。デザインは変わってないと思うけど、何か変わってるですかね?。
近場を30キロほど試走してみた結果、燃費は驚異の80キロ越え!
タンク容量4.1リットルしかないけど、300キロ以上走れちゃうわけ?もはやバイクの電動化なんて必要ないじゃんと思うのは私だけでしょうか。
というわけでちょっと遠回りしたけど、初めて手にした素のカブ。これ、本当にスーパーなカブかも。