さようなら

1996年12月21日、クリは11頭兄弟の中で一番大きな体でこの世に生を受けました。

親戚の家でゴールデンが子犬を産んだから見に来ないかと言われ、「貰って来ないでよ」というお袋の声を背にいそいそと出掛けて行ったのですが、一目ぼれです。

ユーノスロードスターの助手席にちょこんと座ってやってきた彼女はすくすくと成長していきました。

少し体が大きくなって、階段を登れるようになっても、降りることは出来ず一日に何度も2階で助けを求める声(笑)。

千手も森も一緒に歩いたねぇ。

倒木の陰で寝ていた巨大なオス鹿がいきなり立ち上がった時、まるでおいらを守るかのようにスックと立ちはだかったお前を忘れないよ。
週末ごとの鬼怒川の散歩は楽しかった。

ゴールデンの癖に泳げなくて、それでも水遊びは大好きで、まるで露天風呂に浸かるように水の中で座り込んじゃう姿がおかしかった。


水から上がると砂場を走り回って、まるできな粉をまぶした餅状態で、お風呂に入れるのが大変だった。

でも、お風呂は大好きだったね。
いつも夜更かしのおいらより先に、寝床を占領されちゃうので困ったもんです。

歳をとり、だんだん足が弱って、二階に上がれなくなってくるとそういうこともなくなっちゃったのですが、逆においらはちょっと寂しかった。
どんなに疲れて帰っても、この脱力な姿を見ると元気をもらえたもんです。
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先週末、突然倒れて一時は回復の兆しをみせたものの、本日13:30、静かに、本当に静かに息を引き取りました。
最期の瞬間、ふぅっと全身の力が抜けて行くときまで、その手を握っていてやることが出来ました。
自分の最期を、おいらの休みの日に選ぶなんて、最後の最後までいい子だったと思います。
享年15歳4ヶ月。

楽しかったよ。本当にありがとう。

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