その小説は、こんな書き出しで始まります。
『 老人は言った。
「そうだよ、私はゼロを見たことがあるんだ。ベルリンで、ゼロをまじかに見たんだ。」
1964年7月、西ドイツのニュールブルクリンク自動車レース場に近いマイネンの町だった。ホテルとは名ばかりの旅籠のロビーで、そのドイツ人は浅野敏彦に繰り返したのだった。
「私はゼロを見たことがあるんだ。ベルリンに飛んできたときに見たんだ」
それはホンダのF1マシンが世界F1グランプリ・シリーズにデビューした記念すべき日だった・・・。』
レース好き、飛行機好きなら、この書き出しだけで、ををっを思ってしまうのではないでしょうか。
まだ読みだしたばかりですが、これは面白いです。
映画「永遠のゼロ」がヒットしています。映画はまだ見ていませんが、あの小説は面白かった。
「ベルリン飛行指令」はもうひとつの「ゼロ」なのか?
そうそう、佐々木譲って、「鉄騎兵飛んだ」とか、「ラストラン」とか、バイク小説もいろいろ書いてるんですね。これも読んでみたいです。